家の中の荷物を残して売るなら、先に決めたいこと
家財を残したまま引き渡す売り方はありますが、処分する物の範囲や費用・責任の分担を契約で確認することが大切です。片付ける場合も、市区町村のルールや家電の処分方法を確認しましょう。
📑 目次
ミナさん実家に家具も服も残っています。テレビなど4品目もあります。片付けてからでないと、相談できませんか?
タケさん結論から言うと、そのままでも相談できるよ。片付けない状態で買い取る話もできる。
ミナさんえ、処分費は全部自分で出すものだと思っていました。お金も手間も心配です。
リク順番としては、先に片付けるか決めず、家の状態を伝えるところからですか?
タケさんそう。その順番がいい。残っている物と相続の名義を伝えて、話を聞いてから決めよう。
片付けないと売れない、とは限らない
家に残された家財など(残置物)がある家でも、不動産会社へ買い取り(=不動産会社が買主になる売り方)の相談はできる。実務者への聞き取りでも、片付け不要のまま買い取りが可能だと、相談の最初に伝えるとしている。
国土交通省が掲載する契約書参考例には、現状有姿(=今ある状態のまま渡すこと)で不動産を引き渡す条項例がある。この参考例では、買主は引渡し後に家に残った物を自由に処分できる構成だ。
ただし、参考例では、法令上売主に保管義務がある物や、撤去に過分の費用を要する物は、引渡し前に売主が撤去する構成となっている。また、買主が処分した物に関して事象が発生したときは、売主が自己の責任と費用で解決する構成だ。
家財が残っていると価格は必ず下がる。需要の少ない地域では限りなく0円に近くなることがあり、引き取り費用を売主が負担する形で0円より下になることもある。一方で、需要の多い地域では、駅から遠い家や再建築不可(=建て替えができない家)でも、必ずしも0円にはならないという実務者の見解がある。
売れないと言われた物件でも、相談はできます。再建築不可・残置物あり・長年の放置もそのままでどうぞ。相談は無料です。
無料で相談してみる自分で片付ける物ごとの出し方
| 家にある物 | 案内されている出し方 |
|---|---|
| 家庭から出る廃棄物 | 市区町村のルール |
| 家具など大きな物 | 市町村の粗大ごみ収集 |
| テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機 | 家電リサイクルルート |
そのまま買い取ってもらうまでの3手順
1. 不動産会社へ、片付けない状態で買い取りを相談したいと伝える。家の所在地と、家財が残っている状態を最初に伝える。
2. 家に残す物と、自分で出す物を整理する。国土交通省の参考例では、現状有姿で渡す物と、売主が引渡し前に撤去する物を分けている。
3. 引渡しの段取りを進める。参考例では、所有権移転登記(=法務局の記録上の名義を買主へ移す手続)、建物関係書類一式(=建築時などの書類)と鍵の引渡しを挙げている。
片付ける前に進める相談から引渡しまでの流れ
自分で片付けるなら、回収先を先に見る
自分で片付ける場合、家庭から出る廃棄物は市区町村が案内するルールに従って処分する。家具などの大きな物は、市町村の粗大ごみ収集へ出す案内がある。
テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機は、家電リサイクルルート(=4品目を決められた方法で処理する流れ)で扱う。排出する人が収集運搬料金と再商品化等料金を負担する仕組みだ。
よくある失敗は、市区町村の案内を見る前に、許可等のない不用品回収業者へ依頼することだ。家庭ごみを仕事として回収するには、一般廃棄物処理業許可(=家庭ごみを回収するための市区町村の許可)または市区町村からの委託が必要と案内されている。環境省は、許可等のない業者への安易な依頼について、適正処理を確認できず、料金トラブルのおそれもあると注意喚起している。
相続した家を売るなら、相続登記(=亡くなった人から相続人へ不動産の名義を移す登記)の申請が必要だ。相続により所有権を取得したことを知った日から3年以内に申請する義務がある。遺産分割(=相続人全員で財産の分け方を決める手続)が成立した場合は、その成立日から3年以内に内容を踏まえた申請が必要となる。
✅ 相談前に手元で見ておく項目
- 相談先へ家の所在地と家財の状態を伝えられるか
- テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機の有無
- 家具など大きな物が残っているか
- 市区町村のごみ出し案内を見たか
- 鍵を引き渡せる状態にあるか
- 相続した家なら名義を相続人へ移す登記の状況
片付けるかは、相談してから決めればよい
まとめると、家財が残っているからといって、片付けを終えるまで買い取りの相談を待つ必要はない。ただし、価格は下がるため、残す物と自分で処分する物を分けて考えることが大切だ。
相続した家では名義を移す手続も並行して進める。自分で片付ける物は市区町村の案内に沿って出し、回収業者へ頼む前には許可や委託の有無を見る。ご不明な点は、無料相談で個別にお答えしています。お気軽にご相談ください。
出典: 環境省
この記事を書いた人
小野海士宅地建物取引士株式会社オッティモ 代表取締役
不動産実務15年。東京都荒川区を拠点に、相続・空き家・訳あり物件の買取や売却のご相談を全国対応で手がける。「他社に断られた物件」の相談を数多く受けてきた経験から、難しい不動産の手放し方を分かりやすく解説している。不動産業者向け業務SaaS「anken.」の開発者でもある。
公開日 最終更新
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