外国人はマンションを買える?規制と届出の確認点
外国人によるマンション取得は原則として認められています。ただし、非居住者の取得では外為法の事後報告が原則必要です。国土利用計画法や重要土地等調査法の対象区域・面積も含め、取引時の確認事項を整理します。
📑 目次
ミナさん相続したマンションを、海外に住む外国人が買いたいと言ったらどうなるんですか? 契約後20日以内の手続きがあると聞いて、不安で…
タケさん結論から言うと、外国人がマンションを買うこと自体は原則できるんだよ。入口が閉まっているというより、通る道ごとに確認する札がある感じだな。2026年9月1日時点で見よう。
リク外国為替及び外国貿易法って何ですか? 買主が日本に住んでいるかで、順番が変わるってことですか?
外国人はマンションを買えるのか|2026年9月1日時点の規制と届出
2026年9月1日時点で、外国人土地法(=外国人や外国法人が日本の土地を取得することを扱う法律)は、外国人・外国法人による土地の取得を原則として認め、例外を定める法律と説明されている。
同法には、相互主義(=相手国の扱いに応じて制限を設ける考え方)や国防上必要な地区について、政令(=法律の内容を具体化する国の決まり)で制限を設け得る規定がある。ただし、第1条に基づく政令は制定されておらず、第4条に基づく政令は1945年10月24日に廃止されている。
一方で、購入できることと、届出(=決められた先へ取引情報を出す手続き)が要らないことは別の話だ。家の鍵を受け取れるかと、引っ越し後に住所を出すかが別なのと同じだな。根拠は、e-Gov法令検索と内閣官房、財務省、国土交通省、内閣府の公表資料に限って整理する。
外国為替及び外国貿易法(外為法=海外との取引などのルールを定める法律)では、非居住者(=外為法上、日本国内に住所や居所があると扱われない人)が国内不動産を取得すると、原則として取得後20日以内の報告が必要になる。外国人かどうかだけで、居住者(=外為法上、日本国内に住所や居所があると扱われる人)か非居住者かは決められない。
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無料で相談してみる2026年9月1日時点|買主別の購入可否と外国為替及び外国貿易法の報告
| 買主の属性 | マンション購入 | 外国為替及び外国貿易法の報告 | ほかの届出 |
|---|---|---|---|
| 日本に住む外国人 | 原則できる | 居住性を確認 | 物件・契約次第 |
| 非居住者の外国人 | 原則できる | 要 | 物件・契約次第 |
| 非居住者の外国法人 | 原則できる | 要 | 物件・契約次第 |
届出を見落とさないための順番|2026年9月1日時点
よくある失敗は、日本に住んでいる外国人なら外為法の報告は不要だと、国籍だけで決めてしまうことだ。外国人は原則として非居住者として扱われる一方、日本国内の事務所に勤務する者や、入国後6か月以上が経過した者は、国内に住所又は居所を有するものと推定される。居住性は個別に確認する。
1. まず、買主の住所・居所、国内勤務、入国後の経過期間を確認する。ここは買主を国籍だけで箱分けしないための入口だ。
2. 次に、区分所有建物(=マンションなど、部屋ごとに所有する建物)なら、土地と建物の双方を確認する。非居住者が分譲マンションを取得した場合、財務省の手引では土地・建物の双方を選択して記載する。専有部分(=その買主が所有する部屋)の面積と、敷地権割合(=マンションの土地を持つ持分の割合)に応じた土地面積も記載方法が示されている。
3. 契約前には、特別注視区域(=契約前の届出が問題になる区域)かを確認する。対象区域内で200平方メートル以上の土地又は建物について、所有権等の移転又は設定をする契約では、売主・買主の双方が契約前に内閣総理大臣へ届出を行う。マンションは専有部分の床面積が200平方メートル以上の場合が対象だ。
4. 契約後の土地面積も確認する。国土利用計画法(=一定以上の土地取引を契約後に届け出る法律)の事後届出は、市街化区域都市計画法で、すでに市街地を形成している、またはおおむね10年以内に優先的・計画的に市街化を図る区域。原則として用途地域が定められます。で2,000平方メートル以上、市街化区域を除く都市計画区域で5,000平方メートル以上、都市計画区域外で10,000平方メートル以上が基準となる。該当すれば、権利取得者が契約締結後2週間以内に行う。
5. 非居住者なら、取得後20日以内の外為法報告を確認する。2026年4月1日以後の取得では、不動産自体の取得について報告が必要と案内されている。報告をしない、又は虚偽の報告をした場合は、罰則の対象となり得るため、詳細は当該法令を確認する。
2026年9月1日時点|マンション売買前後の確認フロー
✅ 2026年9月1日時点|マンション売買前の確認チェックリスト
- 買主の住所・居所を契約前に確認したか
- 買主の国内勤務と入国後の経過期間を聞いたか
- マンションの土地と建物の双方を確認したか
- 専有部分の床面積を確認したか
- 特別注視区域に当たる物件か確認したか
- 国土利用計画法の面積基準を確認したか
- 非居住者の取得後20日以内の報告を確認したか
購入可否より先に、届出の道筋を分ける
まとめると、2026年9月1日時点では、外国人や外国法人によるマンション購入は原則として認められている。けれども、買主が非居住者か、マンションが特別注視区域にあるか、土地の面積基準に当たるかで、確認する届出は変わる。
内閣官房では、外国人による土地取得等のルールを検討する検討会が設置されている。新たな法的ルールとして、対象者、許可制や審査付事前届出制などを検討する方針も示されている。ただし、審議中の内容は条文になっていない。現時点では、買主の居住性と物件ごとの条件を順に確かめることが大切だ。ご不明な点は、無料相談で個別にお答えしています。お気軽にご相談ください。
出典: e-Gov法令検索 / 官公庁(cas.go.jp) / 財務省 / 国土交通省 / 内閣府
この記事を書いた人
小野海士宅地建物取引士株式会社オッティモ 代表取締役
不動産実務15年。東京都荒川区を拠点に、相続・空き家・訳あり物件の買取や売却のご相談を全国対応で手がける。「他社に断られた物件」の相談を数多く受けてきた経験から、難しい不動産の手放し方を分かりやすく解説している。不動産業者向け業務SaaS「anken.」の開発者でもある。
公開日 最終更新
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