土地を分けて売る前に 最低敷地面積と確認点
土地を分けて売る場合、地域によっては建築できる敷地の最低面積が定められています。面積の数え方やセットバック部分、地区計画・開発時の別基準も含め、分割前に自治体へ確認したいポイントを整理します。
📑 目次
ミナお客様から「相続した土地を分けて売りたいが、敷地面積の最低限度とは何ですか」とご相談がありました。
タケさん結論から言うと、土地を分ける前に見ておく決まりだよ。敷地面積の最低限度は、建物を建てる土地に必要な最小の広さのことだ。
リク手順としては、土地を分ける前に、用途地域都市計画法に基づき、地域ごとに建てられる建物の種類や用途を定めた区分。住居系・商業系・工業系などがあり、建てられる建物が変わります。に関する都市計画で最低限度が定められているかを見る順番でよいですか。
土地全体ではなく、分けた後の広さを見ます
土地を分けて売る話では、売る前に分けた後の土地を見ます。見るのは、1つずつの土地を建物を建てる土地として使えるかです。ここでいう敷地は、建物を建てる土地を指します。敷地面積の最低限度は、その敷地に必要となる最小の広さです。用途地域(都市計画で扱う地域の区分)に関する都市計画でこの広さが決まっているとき、建物の敷地はその広さ以上でなければなりません。土地を分けて売る前に、この決まりがあるかを見ることが出発点です。
国土交通省は、最低の広さを100平方メートルとした図を示しています。210平方メートルの土地を105平方メートルずつの2つにする図では、各土地が100平方メートル以上です。一方で、70平方メートルずつの3つにする図では、各土地が100平方メートルに届きません。これは特定の市町村の数字ではありません。土地の分け方で結果が変わることを示す図です。土地全体が広く見えても、分けた後に何平方メートルずつになるかで、建物を建てるための前提が変わります。売却の話が進んでから見直すより、分ける案を考えた時点で確かめる方がよいです。
売れないと言われた物件でも、相談はできます。再建築不可・残置物あり・長年の放置もそのままでどうぞ。相談は無料です。
無料で相談してみる最低面積を100平方メートルとした国土交通省の図
| 土地の分け方 | 1つの土地の広さ | 100平方メートルとの比較 |
|---|---|---|
| 分けない | 210平方メートル | 上回ります |
| 2つに分ける | 105平方メートル | 上回ります |
| 3つに分ける | 70平方メートル | 届きません |
最低限度が決まる仕組みと、数字の上限
建築基準法(建物を建てる際の基準を定める法律)第53条の2では、用途地域に関する都市計画で敷地面積の最低限度が定められたとき、建物の敷地はその最低限度以上とします。この最低限度は、200平方メートルを超えてはならないとされています。つまり、全国で同じ数字が決まっているわけではありません。対象地の用途地域に関する都市計画で、最低限度が定められているかが出発点になります。
本文には例外もあります。例えば、「公衆便所、巡査派出所その他これらに類する建築物で公益上必要なもの」は例外に挙げられています。また、「その敷地の周囲に広い公園、広場、道路その他の空地を有する建築物」は、特定行政庁(許可を出す行政の機関)が市街地の環境を害するおそれがないと認めて許可することが要件です。「特定行政庁が用途上又は構造上やむを得ないと認めて許可したもの」も例外に挙げられています。一般の土地分割では、例外を先に当てにせず、まず分けた後の広さを見ます。
土地を分ける案を決める前の順番
よくある失敗は、面積を単純に割って終えることです
よくある失敗は、土地全体の面積を分ける数で割り、その数字だけで判断することです。これは、敷地面積が敷地の水平投影面積(真上から見た面積)によるためです。さらに、道路の境界線とみなされる線(道路との境目として扱う線)と道との間の部分は、敷地面積に算入しません。図面上で分けた面積と、建物を建てる土地として数える面積が同じとは限りません。
また、最低限度が定められた時点で、すでに建物の敷地として使われていた土地などには、土地全部を一の敷地として使う場合に適用除外があります。適用除外とは、本文の決まりを当てない扱いです。ただし、土地を分けて売る案では、この「全部を一の敷地として使う」という条件と離れます。以前から使っている土地だからと考えて、分けた後も同じ扱いになるとは決められません。
ミナお客様から「今ある家が建っている土地なら、そのまま分けても大丈夫ですか」とご相談がありました。
タケさんそこは見てみないと分からない。以前からの敷地利用に関する適用除外はあるが、土地全部を一の敷地として使うことが条件なんだ。分けるなら、その前提を崩していないかを見る。
リク手順としては、分ける案を決める前に、分けた後の各土地を建物を建てる土地として置いて考える形ですね。
✅ 土地を分ける前に手元で見る項目
- 用途地域に関する都市計画を見ているか
- 最低限度が定められている地域か
- 分けた後の各土地の面積を出したか
- 道路との間で面積から外れる部分があるか
- 土地全部を一の敷地として使う前提を崩していないか
分ける案より先に、敷地としての広さを見ます
まとめると、敷地面積の最低限度は、土地を分けた後に建物を建てる土地として使えるかを考える際の決まりです。用途地域に関する都市計画で最低限度が定められているときは、建物の敷地がその広さ以上であることを見ます。土地全体の面積だけでなく、分けた後の各土地の面積と、面積から外れる部分まで見てから、売却の分け方を考えます。
ご不明な点は、無料相談で個別にお答えしています。お気軽にご相談ください。
出典: e-Gov法令検索 / 国土交通省 / 自治体(city.yokohama.lg.jp) / 大阪市
この記事を書いた人
小野海士宅地建物取引士株式会社オッティモ 代表取締役
不動産実務15年。東京都荒川区を拠点に、相続・空き家・訳あり物件の買取(日本全国)や売却(関東・大阪・名古屋・福岡と、その他一部地域)のご相談を手がけています。「他社に断られた物件」のご相談もお受けしています。難しい不動産の手放し方を分かりやすく解説します。不動産業者向け業務SaaS「anken.」の開発者でもあります。
公開日 最終更新
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