附置義務駐車場とは?駐車場法第20条と自治体条例による設置義務を解説
一定規模以上の建物に駐車場の設置を義務づける「附置義務駐車場」を解説。根拠は道路交通法ではなく駐車場法第20条で、必要な台数は物件所在地の自治体の駐車場条例で決まります。土地活用・売却前に確認したい点をまとめました。
📑 目次
この記事で分かること
附置義務駐車場の根拠は駐車場法第20条であること、必要な台数は自治体の駐車場条例で決まること、道路交通法が根拠だという説明は誤りであることを解説します。
土地に店舗やビル、マンションといった大きな建物を建てるとき、「駐車場を何台つくらなければいけないのか」が気になる方は多いはずです。所有している土地の活用や売却を考えるうえでも、建てられる建物の規模と、それに伴う駐車場の義務は無視できません。
この「一定規模以上の建物に駐車場の設置を義務づけるしくみ」を、附置義務駐車場(ふちぎむちゅうしゃじょう)といいます。よく誤解されますが、この義務の根拠は道路交通法ではありません。駐車場法と、お住まいの自治体が定める駐車場条例によって決まります。
附置義務駐車場とは(駐車場法第20条)
駐車場法第20条は、地方公共団体(都道府県・市区町村)が、条例で駐車施設の附置を義務づけることができると定めています。
地方公共団体は、駐車場整備地区内又は商業地域内若しくは近隣商業地域内において、延べ面積が二千平方メートル以上で条例で定める規模以上の建築物を新築し、延べ面積が当該規模以上の建築物について増築をし、又は建築物の延べ面積が当該規模以上となる増築をしようとする者に対し、条例で、その建築物又はその建築物の敷地内に自動車の駐車のための施設(以下「駐車施設」という。)を設けなければならない旨を定めることができる。
対象になるのは、次の地域にある一定規模以上の建物です。
- 駐車場整備地区内
- 商業地域内
- 近隣商業地域内
規模の目安として、法律では延べ面積2,000㎡以上で、条例で定める規模以上の建築物、とされています。つまり、法律が全国一律で「何台」と決めているわけではなく、具体的な基準は各自治体の条例にゆだねられているのが特徴です。
実際に必要な台数は、自治体の条例で決まる
ここが最も大切なポイントです。「延べ面積◯㎡につき駐車場1台」といった具体的な基準は、物件が所在する市区町村の駐車場条例によって異なります。
同じ規模のビルでも、地域によって求められる台数は変わります。用途(店舗・事務所・共同住宅など)によっても基準が分かれているのが一般的です。
調べ方:多くの自治体はホームページで駐車場条例を公開しており、建築指導課などの窓口でも確認できます。土地活用や建築、売却を検討する段階で、物件所在地の自治体の駐車場条例を必ず確認することをおすすめします。
よくある誤解:「道路交通法」ではありません
附置義務駐車場を「道路交通法で決まっている」と説明しているケースを見かけますが、これは誤りです。道路交通法は、道路上の交通ルールや道路の使用許可などを定める法律で、建物への駐車場設置義務を定めるものではありません。
附置義務駐車場の根拠は、あくまで駐車場法と、それを受けた自治体の駐車場条例です。
土地・不動産の売却を考えている方へ
所有している土地に「どれくらいの規模の建物が建てられ、その際にどれだけの駐車場が必要になるか」は、その土地の使い勝手や評価に影響します。とくに商業地域・近隣商業地域にある土地では、附置義務が土地活用のプランを左右することもあります。
「この土地は売ったほうがよいのか、活用したほうがよいのか」で迷ったときは、地域の条例や建築の制限をふまえて判断することが大切です。株式会社オッティモでは、こうしたご相談や査定を承っています。
ご注意:本記事は一般的な解説です。個別の物件・地域の取り扱いは、必ず所在自治体の条例および専門家にご確認ください。
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