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建て替えと再開発の違い 持ち主の権利はどう変わる?

売却ノウハウ • • 👁️ 4 views
建て替えと再開発の違い 持ち主の権利はどう変わる?

マンションの建て替えは、建物を取り壊して同じ敷地に新たな建物を建てる仕組みです。一方、再開発は周辺の土地や公共施設も含めて整備する事業です。多数決、通知、権利変換や売却の仕組みを整理します。

📑 目次

ミナミナお客様から「相続したマンションを売ろうと思ったら、建て替えの話が出ていた」とご相談がありました。建て替えと再開発は、同じ話ではないのですか。

タケさんタケさん結論から言うと、同じにしないほうがいい。マンションの建て替えは、区分所有者、つまり部屋を持つ人たちの集会で決める話だ。再開発は、地区の土地と建物をまとめて整備する市街地再開発事業、つまり街の一角を対象にした事業の話になる。

リクリク手順としては、受け取った案内に集会の日や回答期限があるかを、最初に見る形でよいですか。

ミナミナ区分所有者の集会で決めるとは、どういう意味ですか。

建て替えと再開発は、持ち主が見るべき書類が違います

相続したマンションを売ろうと考えた時に、建て替えや再開発の案内が届くことがあります。集会の日の2か月前に通知が届き、建物を壊して新しくする話が進んでいるように見える場面です。ここで大切なのは、「建て替え」と「再開発」を同じ言葉として受け取らないことです。

マンションの建て替えは、建物の区分所有等に関する法律、つまり分譲マンションの部屋ごとの所有関係を定める法律にもとづく手続です。建替え決議、つまり今の建物を取り壊し、敷地などに新たな建物を建てることを決める決議が中心になります。

一方の市街地再開発事業は、都市再開発法、つまり市街地の計画的な整備を定める法律にもとづく事業です。対象は1棟だけではなく、地区の土地と建物です。施行者、つまり事業を進める主体が関わります。相続した部屋や古い家について案内を受けたら、まずどちらの話なのかを分けて読みます。そうすると、誰が決めるのか、いつ返答するのかを取り違えずに済みます。

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建て替えと市街地再開発事業の見分け方

見るところマンションの建て替え市街地再開発事業
決める入口区分所有者の集会施行者が進める事業
主な対象1棟のマンション地区の土地と建物
法律上の位置づけ建物の区分所有等に関する法律第62条都市再開発法第2条第1号
進め方の区分建替え決議第一種・第二種

マンションの建て替えは、多数決だけで終わりません

マンションの建替え決議は、区分所有者と議決権、つまり集会で数える部屋ごとの投票の権利の各5分の4以上で行えます。令和8年4月1日施行の改正後は、一定の建物では各4分の3に緩和されます。対象になるのは、地震や火災への安全性に関する基準に適合しない建物などです。外壁などが剝がれ落ちて周辺に危害を生じるおそれがある建物も含まれます。配管の劣化で衛生上有害となるおそれがある建物や、移動のしやすさに関する基準に適合しない建物も対象です。

集会を開く人は、少なくとも2か月前に通知を出します。通知には、建て替えの理由、新しい建物の設計の概要、取壊しと再建に要する費用の概算額を入れます。費用の分担に関する事項も通知します。修繕計画がある時はその内容を示し、修繕積立金、つまり将来の修繕のために積み立てたお金も通知します。

さらに、通知すべき内容の説明会は、集会の日より少なくとも1か月前までに開かれます。持ち主にとっては、賛成か反対かを急いで決める前に、通知と説明会で示される内容を読む時間があります。売却を考えているなら、建て替えの話があるという言葉だけで判断せず、いまどの段階なのかを整理することが先です。

マンションの建替え決議で通知から回答までに起きること

集会の少なくとも2か月前
建替え決議の集会に関する通知
集会の少なくとも1か月前まで
通知事項についての説明会
建替え決議の後
反対した区分所有者へ参加可否の催告
催告を受けた日から2か月以内
建替えへの参加可否を回答
回答期間満了の日から2か月以内
一定の者による売渡請求が可能な期間

ミナミナお客様から「決議に賛成しなければ、すぐに何かを決めないといけないのですか」とご相談がありました。

タケさんタケさん決議の後、賛成しなかった区分所有者には、建て替えに参加するかどうかの催告、つまり回答を求める連絡が遅滞なく行われる。催告を受けた人は、受けた日から2か月以内に答える流れだ。

リクリク回答する担当は持ち主本人で、期限は催告を受けた日から2か月以内ですね。期限内に答えないとどうなりますか。

タケさんタケさん参加しないと答えたものとして扱われる。ここは案内を見落とさないことが大事だ。

案内を受け取った持ち主が進める順番

1. まず、案内が建替え決議を目的とする集会の案内か、市街地再開発事業についての案内かを分けます。マンションの建て替えなら、建物の区分所有等に関する法律にもとづく集会が入口です。市街地再開発事業なら、地区の整備を進める話として読みます。

2. 建替え決議の案内なら、建て替えの理由、新しい建物の設計の概要、費用の概算額、費用の分担を拾います。修繕計画と修繕積立金が記載されている時は、その内容も読みます。売却を考えている時ほど、案内に書かれた内容を手元に残します。

3. 説明会の日を確認します。説明会は集会の少なくとも1か月前までに開かれます。分からない言葉があれば、説明会で聞く内容として分けておくと、集会の日に初めて資料を見る状態を避けられます。

4. 建替え決議の後に参加可否の催告を受けたら、受け取った日を記録します。回答期限は2か月以内です。期限内に回答しないと、建て替えに参加しない旨を回答したものとみなされます。

よくある失敗は、建て替えの案内を再開発の案内だと思い込むことです

よくある失敗は、建物が新しくなる話だからといって、建て替えと再開発を一つの手続として扱うことです。起きる理由は、どちらも古い建物を新しくする話に見えるためです。しかし、マンションの建て替えでは、区分所有者の集会での建替え決議と、その後の参加可否の回答が重要になります。

建替え決議に参加しないと回答した区分所有者には、一定の者が区分所有権、つまりマンションの部屋を所有する権利と、敷地利用権、つまり敷地を使う権利を時価で売り渡すよう請求できる仕組みがあります。回答をしないまま期限が過ぎると、参加しないと回答したものとして扱われます。案内の名称、集会の日、回答期限を分けて見ることが、まず必要です。

市街地再開発事業には第一種市街地再開発事業と第二種市街地再開発事業があります。第一種は権利変換、つまり従来の土地や建物の権利を再開発ビルの床に関する権利へ変える方式です。第二種は管理処分方式、つまり用地買収方式です。個別の結果を一律に決めつけず、届いた案内がどの事業を指すのかから読み始めます。

✅ 案内を受け取った日に見るポイント

  • 案内が建替え決議か市街地再開発事業か
  • 集会の日が記載されているか
  • 説明会の日が記載されているか
  • 建て替えの理由が記載されているか
  • 費用の概算額と分担が記載されているか
  • 修繕積立金の記載があるか
  • 参加可否の催告を受けた日を記録したか

まずは言葉を分け、期限を逃さないことから始めます

まとめると、マンションの建て替えは区分所有者の集会で決める手続です。市街地再開発事業は、地区の土地と建物を対象に施行者が進める事業です。建替え決議の案内を受けた持ち主は、通知、説明会、参加可否の回答という順番を押さえます。

相続したマンションや古い家を売却する時も、建て替えなのか再開発なのかを分けるだけで、読むべき案内と気を付ける期限が見えてきます。ご不明な点は、無料相談で個別にお答えしています。お気軽にご相談ください。

出典: e-Gov法令検索 / 法務省 / 官公庁(sangiin.go.jp) / 国土交通省

この記事で参照した法令(e-Gov法令検索): 都市再開発法

小野海士

この記事を書いた人

小野海士宅地建物取引士株式会社オッティモ 代表取締役

不動産実務15年。東京都荒川区を拠点に、相続・空き家・訳あり物件の買取(日本全国)や売却(関東・大阪・名古屋・福岡と、その他一部地域)のご相談を手がける。「他社に断られた物件」の相談を数多く受けてきた経験から、難しい不動産の手放し方を分かりやすく解説している。不動産業者向け業務SaaS「anken.」の開発者でもある。

公開日 最終更新

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