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市街化区域とは?調整区域との違いと売却前の確認点

売却ノウハウ • • 👁️ 4 views
市街化区域とは?調整区域との違いと売却前の確認点

市街化区域は、おおむね10年以内に優先的・計画的に市街化を進める区域です。市街化を抑える市街化調整区域との違い、用途地域や建築・開発に関わる制限を整理し、売却前に自治体で確認したい点を解説します。

📑 目次

ミナミナお客様から「相続した土地が市街化区域都市計画法で、すでに市街地を形成している、またはおおむね10年以内に優先的・計画的に市街化を図る区域。原則として用途地域が定められます。と言われたが、家や土地は売りやすいのですか」とご相談がありました。市街化区域とは、どういう意味ですか。

タケさんタケさん結論から言うと、市街化区域という表示だけで、家を建てられることや売りやすさは決まらない。市街化区域は、すでに市街地になっている場所や、おおむね10年以内に計画的に市街地にしていく場所のことだよ。

リクリク売却を考える方は、最初に何を分けて考えればよいですか。

タケさんタケさん市街化区域か市街化調整区域都市計画法で、市街化を抑制すべき区域。原則として建物の新築や開発が制限されます。か。その次に用途地域都市計画法に基づき、地域ごとに建てられる建物の種類や用途を定めた区分。住居系・商業系・工業系などがあり、建てられる建物が変わります。を見る。この順番で整理すると、土地の見方を取り違えにくい。

市街化区域は「売りやすさ」の答えではありません

市街化区域という言葉を見て、「住宅地だからすぐ売れる」と受け取ると、話がずれます。市街化区域だけでは、住宅を建てられるか、建物を建て替えられるか、買う人がどのように使えるかまでは決まりません。売りやすさも、市街化区域という表示だけで決められません。

都市計画法は、無秩序な市街化を防ぎ、計画的に市街地をつくるために、都市計画区域(=まちづくりの計画を定める範囲)を分ける仕組みを置いています。この区分を区域区分(=市街化区域と市街化調整区域に分けること)といいます。

市街化区域は、すでに市街地を形成している区域と、おおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域です。一方の市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域です。まずは、この言葉が土地の値段や売却期間を直接示すものではなく、まちをどうつくるかの区分だと押さえます。

相続した土地の前で考えるべきなのは、「市街化区域か」だけではありません。その土地にどのような土地利用の決まりがあるか、土地の形を変える予定があるか、農地を別の使い方に変えて売る予定があるかを、順に切り分けることが大切です。

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市街化区域と市街化調整区域の基本比較

見る点市街化区域市街化調整区域
法律上の位置づけ市街地+10年以内の計画区域市街化を抑える区域
用途地域少なくとも定める原則として定めない
開発の見方規模の基準があります許可できる類型を限定

用途地域を見ると、土地利用の大枠が見えてきます

市街化区域では、少なくとも用途地域(=住居・商業・工業など、土地の主な使い方を分ける区分)を定めます。用途地域は13種類あり、市街地での土地利用の大枠を決めるものです。

建築基準法では、用途地域ごとに建てられる建物と建てられない建物の仕組みがあります。この仕組みは、住む環境を守り、商業や工業の利便を高めるためのものです。

そのため、市街化区域にある土地でも、「市街化区域だから住宅が建てられる」と一足飛びには言えません。市街化区域という区分と、用途地域という土地利用の区分は、分けて見る必要があります。市街化調整区域では、用途地域を原則として定めない点も違いです。

地図上の情報を見るときも注意が必要です。国土数値情報の用途地域データには誤差が含まれるため、精密な判断には使わないよう案内されています。用途地域の詳細や公開条件は、市区町村へ問い合わせる案内が示されています。

市街化区域内の農地を転用して売るときの流れ

市街化区域内の農地かを整理する
→
転用(=農地を農地以外に使うこと)を目的とした権利の移転かを整理する
→
関係農業委員会(=農地に関する手続を扱う機関)へ農地法第5条第1項第6号の届出書を提出する

土地の形を変える話は、売却とは別に考えます

開発行為(=主に建物を建てる目的で、土地の区画や形を変えること)を行う場合は、都市計画法により、原則としてあらかじめ開発許可(=土地の開発について受ける許可)が必要です。開発許可制度は、市街化区域と市街化調整区域の区分を守り、無秩序な市街化を防ぐ目的があります。

市街化区域では、許可が不要となる開発行為の規模は原則として1,000平方メートル未満です。東京都の特別区と三大都市圏の一定区域にある市町村の市街化区域では、500平方メートル未満です。都道府県は条例により、300平方メートル以上1,000平方メートル未満の範囲で基準を引き下げられます。

市街化調整区域では、開発許可の立地基準(=許可できる開発を限る基準)が適用されます。許可できる開発行為の類型を限定する仕組みです。市街化区域と市街化調整区域では、同じ「土地を活用する話」でも、制度上の見方が違います。

よくある失敗は、市街化区域という言葉だけを見て、土地の形を変える計画まで問題なく進むと思い込むことです。市街化区域の説明と、用途地域や開発行為の決まりを混同すると、この取り違えが起きます。

ミナミナ開発行為とは、土地の区画や形を変えて建物を建てるための話なのですね。売却そのものとは分けて考えるのですね。

タケさんタケさんそのとおり。売る話と、土地をどう変えるかの話は別だよ。市街化区域でも、用途地域や開発行為の話まで見ないと、土地の使い方は決められない。

リクリク手順として、最初に市街化区域か市街化調整区域かを整理する担当は、売却を考える方でよいですか。

タケさんタケさんそう。まず言葉を分ける。その後に、用途地域、農地かどうか、土地の形を変える予定があるかを並べればいい。

売却前は4つの順番で整理します

1. 市街化区域か市街化調整区域かを分けます。ここでは、土地が計画的に市街地をつくる区域なのか、市街化を抑える区域なのかを整理します。売りやすさをここだけで決めないことが出発点です。

2. 市街化区域なら、用途地域を見ます。用途地域は、住居・商業・工業などの土地利用の大枠です。市街化区域では少なくとも用途地域を定めるため、土地の使い方を考える入口になります。

3. 土地の区画や形を変える予定があるなら、開発行為に当たるかを切り分けます。開発行為に当たるときは、開発許可の仕組みが関わります。売却の話に、土地を変える話を混ぜないことが大切です。

4. 市街化区域内の農地を、農地以外の用途へ変えて売るなら、農地転用(=農地を別の用途に変えること)の届出を考えます。転用を目的に権利を移す場合は、関係農業委員会へ届出書を提出する取扱いが示されています。

✅ 家や土地を売る前に整理する項目

  • 市街化区域か市街化調整区域かの整理
  • 用途地域が定められている土地か
  • 土地の区画や形を変える予定があるか
  • 市街化区域内の農地を転用して売る予定か
  • 建物の使い方を変える予定があるか
  • 市区町村に用途地域の詳細を問い合わせたか

まとめ:市街化区域は土地を見る最初の入口です

まとめると、市街化区域は、すでに市街地を形成している区域と、おおむね10年以内に計画的な市街化を図る区域です。市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域です。

ただし、市街化区域という表示だけで、家を建てられることや売りやすさは決まりません。用途地域、土地の区画や形を変える予定、農地転用の有無を分けて整理すると、売却前に見るべき点が明確になります。ご不明な点は、無料相談で個別にお答えしています。お気軽にご相談ください。

出典: e-Gov法令検索 / 国土交通省

参考(グラウンディング): 全日本不動産協会 重要事項説明書宅建業者が契約前に、物件や取引条件の重要な事項を宅地建物取引士が書面で説明すること。買主・借主が不利益を受けないための手続きです。(売買編)解説書 / 全日本不動産協会 不動産売買契約書 条項例集 / 全日本不動産協会 重要事項説明書補足資料(令和7年4月)(作成時点)

この記事で参照した法令(e-Gov法令検索): 農地法

小野海士

この記事を書いた人

小野海士宅地建物取引士株式会社オッティモ 代表取締役

不動産実務15年。東京都荒川区を拠点に、相続・空き家・訳あり物件の買取(日本全国)や売却(関東・大阪・名古屋・福岡と、その他一部地域)のご相談を手がける。「他社に断られた物件」の相談を数多く受けてきた経験から、難しい不動産の手放し方を分かりやすく解説している。不動産業者向け業務SaaS「anken.」の開発者でもある。

公開日 最終更新

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