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景観計画区域・景観地区とは?売却前に知る外観・色のルール

売却ノウハウ • • 👁️ 10 views
景観計画区域・景観地区とは?売却前に知る外観・色のルール

景観計画区域や景観地区では、建物の外観・色彩、高さなどに地域ごとの基準が設けられることがあります。新築や外観変更時の届出・認定の違い、売却前に自治体の計画や対象区域を確認するポイントを解説します。

📑 目次

ミナミナお客様から「相続した家を売る前に、外観の色を変えてもよいですか」というご相談がありました。景観計画区域とは、どういう意味ですか。

タケさんタケさん結論から言うと、所在地が景観計画区域なら、外観の色を変える工事にも届出、つまり行政へ前もって知らせる手続きがいることがある。景観地区なら、建築の前に認定、つまり計画が決まりに合うと市町村長が判断する手続きがいるんだ。

リクリク売却そのものではなく、売る前に予定する工事を先に見ていく流れですね。所在地を調べてから、工事の予定を整理する形でよいですか。

売る前の外観変更は、所在地から見ます

相続した家を売るとき、外壁の塗り替えや色の変更を考えることがあります。その家が景観計画区域または景観地区に入っているなら、工事の前に手続きが必要になることがあります。まずは所在地がどちらに当たるかを調べます。売買契約そのものについて、景観法の条文から一律の届出や認定が必要となる仕組みは確認できません。中心となるのは、新築、外観を変える工事、工作物、開発行為です。

景観計画区域は、景観計画で定められた範囲です。景観計画は、良好な景観を守ったり、新たにつくったりするために定められます。区域内では、建築物の新築や増築だけでなく、外観を変える修繕、模様替え、色彩の変更も、原則として事前届出の対象です。工作物、つまり建物以外の構造物についても、新設や外観の変更が対象になります。

景観地区は、市町村が都市計画で定める地区です。建築物の形態意匠、つまり建物の外観の形やデザインには制限が置かれます。高さ、壁面の位置、敷地面積についても、都市計画で定めが置かれることがあります。売却前の工事を急いで決める前に、所在地と工事内容を分けて考えることが大切です。

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景観計画区域と景観地区の違い

見る点景観計画区域景観地区
区域・地区の定め方景観計画都市計画
建築物の外観行為の制限形態意匠の制限
建築前の手続き届出認定

色だけの変更でも、対象になることがあります

景観計画区域では、建築物の新築、増築、改築、移転が届出の対象です。外観を変える修繕、模様替え、色彩の変更も含まれます。工作物でも、新設、増築、改築、移転、外観を変える修繕、模様替え、色彩の変更が対象です。開発行為、つまり土地に手を加える工事も、原則として届出の対象になります。

届出では、行為の種類、場所、設計または工事の方法、着手予定日などを届け出ます。建築物や工作物なら、敷地の位置と周辺の状況を示す図面、周辺写真、配置図、彩色した二面以上の立面図も添付します。立面図は、建物を正面や横から見た図面です。

対象となる工事や外観・色の基準は、市町村の景観計画や条例で決まります。景観計画区域の中でも重点地区では、届出の方法や景観基準がより細かく定められることがあります。所在地を見ないまま、色だけなら自由に変えられると考えるのは避けます。

外観を変える前の進め方

1. 物件所在地が景観計画区域または景観地区に入るかを調べる
→
2. 景観計画区域なら、景観行政団体の長へ届出書を提出する
→
3. 届出書には場所・設計または工事の方法・着手予定日などを記す
→
4. 届出が受理された日から原則30日を経過してから工事に着手する
→
5. 景観地区なら、市町村長の認定を受け、認定証の交付後に工事を行う

リクリク届出を出せば、すぐに工事を始められるわけではないのですね。

タケさんタケさんそう。届出が受理された日から原則30日は着手できない。景観行政団体の長が支障がないと認めれば、その期間を短縮できる。

ミナミナ色の変更でも、予定していた工事の開始時期が変わることがあるのですね。

タケさんタケさんその通り。届出の内容を変えるときも、あらかじめ変更の届出がいる。先に外観と工事の内容を固めてから進めるほうがいい。

景観地区では、認定証の前に工事を始めません

景観地区では、建築物の形態意匠が都市計画で定められた制限に合う必要があります。建築物の建築などを行う前に、市町村長の認定を受けます。認定を受けた計画を変更して建築などをする場合も、認定が必要です。市町村長は、認定申請を受理した日から30日以内に、計画が制限に合うかを審査します。

認定証の交付を受ける前は、原則として工事を行えません。形態意匠の制限に違反する建築物には、工事停止や改築、修繕、模様替え、色彩変更などの是正措置が命じられることがあります。景観法には、届出義務違反や命令違反などに関する罰則規定も置かれています。罰則の対象となり得るため、詳細は当該法令を確認します。

よくある失敗は、新築だけが手続きの対象だと思い、塗り替えや色の変更を先に決めることです。景観計画区域では外観を変える修繕や色彩変更も原則として届出の対象です。売却準備で外観を整えるときほど、工事会社との打合せより前に、所在地の景観計画と条例を見る順番が重要です。

売買の場面では、重要事項説明書宅建業者が契約前に、物件や取引条件の重要な事項を宅地建物取引士が書面で説明すること。買主・借主が不利益を受けないための手続きです。、つまり契約前に法令上の制限などを伝える書面でも関係します。宅地建物取引業法施行令、つまり説明の対象となる法令上の制限を定める規則では、景観法の届出や認定に関する規定が列挙されています。確認した条文では、景観法関係規定は同令第3条第1項五号の三に入っています。

ミナミナまず所在地を見て、次に売却前の工事内容を見る順番ですね。

タケさんタケさんそういうこと。景観計画区域なら届出、景観地区なら認定という違いを押さえれば、外観を変える話を整理しやすい。

リクリク工事の予定日を決める前に、届出後は原則30日着手できない点と、認定証の交付後に工事を行う点を伝えます。

✅ 外観を変える前に手元で見る項目

  • 物件所在地が景観計画区域に入るか
  • 物件所在地が景観地区に入るか
  • 新築・外観変更・工作物の予定があるか
  • 届出書に場所と着手予定日を書けるか
  • 周辺写真と彩色した立面図を用意できるか
  • 景観地区なら認定証の交付を受けたか

所在地と工事内容を、売却準備の最初に整理します

まとめると、景観計画区域では、建築物や工作物の新設、外観を変える修繕、模様替え、色彩変更などに届出が必要になることがあります。届出後は、原則30日を経過するまで工事に着手できません。景観地区では、建築物の形態意匠の制限に合う認定を受け、認定証の交付後に工事を行います。

家を売る前に外観を変えたいときは、色やデザインから決めるのではなく、所在地、区域・地区の区分、予定する工事の順に整理します。これにより、売却準備の途中で手続きや着手時期を見直す事態を避けやすくなります。ご不明な点は、無料相談で個別にお答えしています。お気軽にご相談ください。

出典: e-Gov法令検索 / 国土交通省 / 官公庁(nlftp.mlit.go.jp)

参考(グラウンディング): 全日本不動産協会 重要事項説明書補足資料(令和7年4月) / 全日本不動産協会 重要事項説明書(売買編)解説書 / 全日本不動産協会 不動産売買契約書 条項例集(作成時点)

小野海士

この記事を書いた人

小野海士宅地建物取引士株式会社オッティモ 代表取締役

不動産実務15年。東京都荒川区を拠点に、相続・空き家・訳あり物件の買取(日本全国)や売却(関東・大阪・名古屋・福岡と、その他一部地域)のご相談を手がける。「他社に断られた物件」の相談を数多く受けてきた経験から、難しい不動産の手放し方を分かりやすく解説している。不動産業者向け業務SaaS「anken.」の開発者でもある。

公開日 最終更新

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